『姉妹都市』はどうして姉妹と言うのか?

「姉妹都市」という言葉があります。親善や友好、文化交流を目的として特別な関係を結んだ都市同士のことです。

これ以外にも、「姉妹」のついた言葉があります。たとえば「姉妹校」「姉妹店」などですが、何らかの関係性があったり、似ていたりするもの同士を「姉妹」として表現しています。

ここで疑問に思いませんか?なぜ「兄弟」ではなく「姉妹」が使われているのでしょうか。確かに「兄弟都市」「兄弟校」「兄弟店」という言葉はあまり聞いたことがありませんね。

実は、これには外国語にみられる「女性名詞」と「男性名詞」が関係しているという説があります。日本語にはない概念なので分かりにくいのですが、ヨーロッパ諸国の言葉、たとえばドイツ語、フランス語、イタリア語などには、名詞一つ一つに男性または女性の性別があるのです。

都市(City)の場合、多くの言語で女性名詞とされているため、「姉妹都市」という表現になったと言われています。同様に「学校」や「店」も女性名詞なので、「姉妹校」「姉妹店」という表現になります。

「姉妹都市」という言葉は戦後アメリカから入ってきたそうです。英語には男性名詞、女性名詞の区別はありませんが、ラテン語に由来する言葉が多く見られます。Cityはラテン語では女性名詞なので、「姉妹都市」という表現になったのかもしれません。

ちなみに東京都は、ニューヨークやパリ、北京など諸外国の12都市と姉妹になっています。東京都を含めると13姉妹にもなります。自分の住む都道府県、市や町などが、どこと姉妹なのか調べてみるのも面白いですね。