私たちは普段の生活でさまざまな人と関わりながら生きています。私たちは実生活において1人で生きていくことは難しく、まわりの人と助け合っていく必要があります。
職場や学校で新しく知り合った人と仲良くできるかどうかの条件の一つに、その人がどのような性格なのか、その人の性格と自分の性格が合うかどうかは重要な要素ですね。
人の性格や態度を表す言葉の由来についてみていく第2回目です。
① 彼はひょうきんな性格で、いつもまわりを笑わせる。
「ひょうきん」とは、朗らかでこっけいなことやおどけた様子の人のことをいいます。漢字では「剽軽」と書き、もとは中国の言葉です。
中国の歴史書「史記」の中でも使われており、「身軽で素早い」という意味でした。この言葉が日本に入ってきてから、軽率などの意味で使われていましたが、しだいに現在の意味に変化していきました。
② 僕は真面目な性格なので、みんなの軽はずみな行動にはついていけない。
「まじめ」という言葉は漢字では「真面目」と書きますが、これは当て字です。「まじめ」の「まじ」は、まばたきをするという意味の「まじろぐ(瞬ぐ)」や、じっと見つめるという意味の「まじまじ」と同じで、しきりに目をしばたかせる様子を指しています。
「まじめ」の「め」は「目」を意味しており、緊張して何度も目をしばたかせるしかないほど真剣な顔つきから、本気であることや誠実であるさまを表すようになりました。
③ 何事にも几帳面な彼女は、勉強はもちろん学校行事なども真剣に取り組み、みんなから信頼されている。
「几帳面」という言葉は、細かいところまで目が届き、何事も丁寧に行い、きちんとしている性格を表す言葉です。何でも安心して任せられる人として評価が高いことも多いです。
この言葉の語源は、平安時代に貴族の邸宅の中で、間仕切りや風除けのための道具として使われていた「几帳」という家具からきています。
この几帳の柱の角を削り、細かく刻み目を入れた部分を「几帳面」と呼び、この面には職人による丁寧な細工が装飾されていたことから、真面目できちんとした性格を表すときに几帳面と言うようになったとされます。