can と be able to は同じではない !?

皆さんは中学校で「~することができる」という能力を表す表現として can と be able to を習ったと思います。この2種の言葉の意味は同じだと教えられ、書き換え問題などにもしばしば出題されますね。

「~することができる」と能力を表す can と be able to には大きな意味の違いはなくどちらも使用可能ですが、ネイティブは一般的に can を用います。

能力を表す can と be able to はどちらを使っても良いと説明されることが多いですが、実は be able to を使った方がよい場合や、canしか使えない場合、伝わるニュアンスが微妙に変わってしまう場合もあります。

そこで今回は can と be able to の用法の違いを見ていきます。ポイントは以下の4つです。

1. 現在の能力を表す場合は can を使用するのが自然

I can speak English a little.(私はほんの少しなら英語が話せます)

2.be able to は原則として主語が「人・生き物」の時に使う。can は主語が何でも使えるので主語が「事・物」の時はcan を使う方が自然

That can be useful. (そのことは役立ち得る) ⇒ 主語が「人以外」なので can が使われる。

3.自分が「できること」を強調したい場合や、自分が「できない」理由を相手に示唆する場合は be able to を使う

I am able to speak four languages.  (私は4か国語を話せます) ⇒ 自分が4か国語を話せることを相手に強調する。

I am not able to drive a car because I had alcohol. (私はお酒を飲んだので車を運転できません)⇒ お酒を飲んだので車を運転できない理由を相手に示唆する。

4.be able to はネイティブにとって少し堅苦しい表現になるので、相手が目上・初対面の人の場合やフォーマルな場面で使われるのが一般的で、普段の日常会話や口語表現では can を優先して使う方が自然

それから「~することができるだろう」と未来の能力を表す場合は、can は使えない( will can と助動詞が重なるので誤り)ので、will be able to が使われます。

また過去の能力について言う場合、過去のある一定期間に継続して「できたこと」を表す場合は could を、過去の一度きりの出来事に対して「できたこと」を表す場合には be able to を使います。