未来形 will と be going to のニュアンスの違い

皆さんは中学生の時に英語の授業で、未来形は ”will” や ”be going to” と習いましたよね。いずれも「~するつもりだ」「~するだろう」という意味だと教わったのではないでしょうか。この2つの表現はテストでも書き換え問題としてよく出題されていましたね。

では “will” と “be going to” は全く同じように使えるのかというと、実は両者には微妙にニュアンスの違いがあり、使い分けられることが多々あるのです。つまり完全にイコールとは言えないのです。

これら2つの言葉の使い分けが良くわからないという人も多いのではないでしょうか? 今回は“will”と“be going to”のニュアンスの違いや使い方を説明したいと思います。

次の例文は両方とも「私は今夜英語を勉強するつもりです」という意味の文です。一見すると違いがないように思えますが、実はシチュエーションや言葉のニュアンスには明確な違いがあります。

I will study English tonight.

I’m going to study English tonight.

“will” と “be going to” の決定的な違いは、“will” が「瞬間的にその場で決めたこと」や「その人の意思でやると決めたこと」に使われるのに対し、“be going to” は「すでに決めていたこと」「前から決まっていた予定・計画」に使われます。

つまり①の文は、英語を勉強することを前々から決めていたわけではなく、その場でパッと瞬間的に決めたことになります。②の文では、その時点ですでに英語の勉強をするという計画・予定を立てていたことになります。

わかりやすくするため、①と②の例文に少し文章を付け足してみると違いがよりはっきりします。

The party got canceled, so I will study English tonight.(パーティーがなくなったので、今夜は英語を勉強します)

I want to finish work on time, because I’m going to study English tonight.(今夜は英語を勉強する予定だから、定時で仕事を終えたい)

次の例文でも確認できます。

I’m going to give a presentation at the meeting today.(今日会議でプレゼンテーションをします)

⑥ The telephone is ringing.  I will answer it. (電話が鳴っているよ。私が電話に出ます)

⑤はプレゼンと言うからには前々から準備してきているはずなので ”be going to” を使うのが自然です。一方、⑥では突然の電話に応答するのであり、予定していたことではないので ”will” が使われます。

ちなみに「明日雨が降るだろう」と言いたいときには、“will” と “be going to” のどちらも使うことが可能ですが、それぞれで少しニュアンスに違いがあります。

“It will rain tomorrow.” だと、何となく明日は雨が降るんじゃないかなというニュアンスになります。何か客観的な根拠があるというよりはその人がそう思っている感覚に近いです。

一方で ”It’s going to rain tomorrow.” は、明らかに雨が降ることがわかって言っているようなニュアンスになります。そのため明日雨が降るかどうかはっきりとした根拠や確信があるときは“be going to”を使うのが適しています。

“will” と “be going to” はどちらも同じ未来形で、学校では同じ意味だと教えられてきたかもしれませんが、使うシチュエーションによってはネイティブが違和感を感じることも少なくないので注意しましょう。