ギターの弦はもともと12本だった!?

最近、街中で何人かでバンドを組んで路上でライブ活動をしている若者をよく見かけますね。路上ライブに欠かせない楽器がギターです。昔から弾き語りなどでも使われ、人気の高い楽器ですね。中学生や高校生の頃に、女の子にもてようとして、ギターを一生懸命練習した人も多いのではないでしょうか。

ところで、ギターにはクラシック、アコースティック、エレキといろいろな種類がありますが、どれも弦は6本です。では、なぜギターの弦は6本なのでしょうか?

ギターの祖先はリュートという楽器で、1組2本の弦を6~13セットも張る、とにかく弦の数がとても多い楽器でした。16世紀に入ると、次第に現在のギターに近い楽器が登場しますが、当初は2本4セット、つまり8本の弦で弾いていたようです。

しかしその後、表現できる音を増やすために5セット(弦は10本)まで増え、さらにベートーベンなど古典派時代の作曲家が第5弦の「ラ」音よりも半音を含めて4つ低い「ミ」音までを要求したことで、6セット目が加わり弦の数は12本まで増えていきます。こうなると誰でも気軽に弾くことは難しくなりますね。

当時は相変わらず2本1セットのままで弾いていましたが、18世紀末にナイロン製の弦が登場したことにより、1本でも豊かな音の表現が可能になると、それまでの12弦から一気に今の6弦に減ったわけです。弦の数が減って弾きやすくなったことで、ギターは今のように「大衆楽器」としての地位を築いたといえます。

ちなみに現在でも12弦のギターが使われることもあるそうです。