『姉妹○○』という呼び方の不思議

皆さんは、「姉妹都市」「姉妹校」「姉妹店」という言葉を日常でよく聞くことがあると思います。何らかの関係性があったり、類似点があったり、特別な提携を結んだもの同士を「姉妹」として表現しています。

ここで疑問に思いませんか?なぜ「兄弟」ではなく「姉妹」が使われているのでしょうか。確かに「兄弟都市」「兄弟校」「兄弟店」という言葉はほとんど聞いたことがありませんね。

実は、これには外国語にみられる「女性名詞」と「男性名詞」が関係しているという説があります。日本語にはない概念なので分かりにくいのですが、ヨーロッパ諸国の言葉、たとえばドイツ語、フランス語、イタリア語などは、文法的に言うと、一つ一つの名詞は男性または女性の性別を持っているのです。

「姉妹都市」という言葉は戦後アメリカから入ってきたそうですが、都市(City)の場合、多くの言語では女性名詞とされているため、「姉妹都市」という表現になったと言われています。これと同様に「学校」や「店」も女性名詞なので、「姉妹校」「姉妹店」という表現になったと考えられます。

英語には男性名詞、女性名詞の区別はありませんが、ラテン語に由来する言葉が多く見られます。Cityはラテン語では女性名詞なので、「姉妹都市」という表現になったのかもしれません。

私たちが日常生活で普通に使っている言葉も、どうしてそのような表現になったのかを考えてみると、なかなか面白いですね。