サラリーマンのお父さん達が普段、仕事に行くときに来ている白い色のシャツのことをYシャツと呼びます。どうしてこの名前になったのか皆さんはご存知ですか?
ちなみにTシャツの名前の由来は、袖を左右両方に伸ばしたときの形が英単語の「T」と同じ形になることからこの名がついたそうです。
でもYシャツの袖を左右両方に伸ばしても、絶対に「Y」の形にはなりません。つまり「Yシャツ(ワイシャツ)」という名前は英単語の「Y」に由来するものではないのです。ではどうしてワイシャツという名前がつけられたのでしょうか?
ワイシャツが西洋から日本に入ってきたのは明治時代ですが、その当時、西洋人の、「White Shirt(ホワイトシャツ」 というネイティブの発音が「ワイシャツ」に近いことから、日本人が聞き間違えたことでワイシャツという名前が定着したと言われています。つまりワイシャツは「白いシャツ = ホワイトシャツ」が名前の由来だったのですね。
このようにワイシャツという名前は日本独特のものなので、たとえば「赤いワイシャツ」「青いワイシャツ」という表現は、当然ですが英語圏の人には通じません。「それはカラーシャツなのでは?」と不思議に思われるかもしれません。
ちなみに、学校の中では襟付きの白いシャツのことを「カッターシャツ」と呼ぶことが多いですが、ワイシャツとカッターシャツは、呼び方が違うだけで同じものを指します。でもなぜ呼び方が違うのでしょうか?
「カッターシャツ」という名前の由来は、総合スポーツ用品メーカーの美津濃(現 ミズノ)が、大正時代に製造した襟付きのスポーツシャツを「カッターシャツ」という商品名で販売したことがきっかけです。
なぜ「カッター」なのかというと、ミズノの創業者である水野利八氏が、新商品の襟付きシャツの商品名が思いつかず悩んでいた時、たまたま野球の試合を見て、勝ったチームを応援していた観客が「勝った!勝った!」と喜び騒ぐ様子を見て、縁起がいいので「カッターシャツ」と名付けたところ、このシャツは学生のあいだで人気が出て、この呼び方が主に西日本中心に定着したそうです。
つまり「カッターシャツ」は「勝ったーシャツ」が名前の由来だったのですね。