将棋からきた言葉 ①

将棋の藤井聡太君、凄いですね。「王座」への挑戦権をかけたトーナメントの準決勝で、羽生善治九段に勝利しました! 

彼は今月、「名人」のタイトルを獲得して史上最年少での七冠を達成しており、「王座」のタイトルを獲得すれば、史上初の八大タイトル全冠制覇を達成できます。彼の活躍から目が離せません。

彼の快進撃により、将棋をあまりよく知らない人でも対局のたびにわくわくする日が続きましたね。そこで将棋を語源とする言葉をいくつか紹介します。

優勝に王手がかかった

「王手がかかる」は、もう一歩で勝利できるという状態のことです。将棋は王(玉)を取れば勝ちというゲームなので、次の一手で王を取れる状態にあることを「王手」といいます。

彼の高飛車な態度には腹が立つ

「高飛車」とは、相手の言うことを聞かず、一方的に押さえつけて高圧的にものを言ったり物事を進めたりする態度をいいます。将棋では自軍の「飛車」という駒を通常より積極的に進め、相手に圧力をかけて攻める戦法を「高飛車」と呼ぶことからきています。

彼は投資で儲けた成金

「成金」とは、急に金持ちになった人を侮辱的に表す言葉です。将棋では、弱い駒は相手の陣地に入ると裏返って金と同じ働きをすることができ、これを「成る」といいます。成った駒で、最も弱い「歩」が成った場合を「成金」というところからきています。

大勢の観客が将棋倒しになった

「将棋倒し」とは、次々に折り重なって倒れていく様子を表します。将棋の駒を一定の間隔で立てて並べ、端の駒を倒すと次々に倒れていくことからきた言葉です。

先手を打った戦法で強豪チームに勝利した

「先手を打つ」とは、優位に立つため相手より先に物事を行うことをいいます。駒を先に動かすことを「先手」と呼ぶことからきており、「先手必勝」という熟語もありますね。ちなみに「後手に回った」という言葉は、これと反対の意味になります。