囲碁は白黒の石を碁盤に打ち、より広い陣地を獲得するゲームです。中国が起源で、なんと紀元前3世紀頃に使われた碁盤も遺跡から見つかっています。
ところでこの碁盤。一般的な対局ではタテ・ヨコ19×19の線が引いてある「十九路盤」を使用します。盤上には19×19=361箇所の交点(これを目と呼びます)があり、その上に碁石を打ちます。
では、なぜ19×19という数になったのでしょうか? 古代の中国では、月の満ち欠けを基本とする太陰暦に太陽暦を組み合わせた太陰太陽暦を長く使用していました。太陰暦の1年は354日ですが、太陰太陽暦では1年は360日とされます。
碁盤上の361箇所の交点(目)のうちの9箇所に点が打ってあり、これを「星」と呼びます。そして碁盤の中央にある星は「天元」と呼ばれ、宇宙の中心を表しており、これを除いた360は1年の日数を表し、四隅は春夏秋冬を意味しているそうです。
古代の中国では、囲碁を占星術に活用していたことから、このような碁盤が発明されたと言われています。囲碁を打ちながら、宇宙に思いをはせるのも、少し面白いですね。