よく漢字テストに出題される問題です。「ハツ詣でに行って合格キ願をした」のカタカナの下線部分を漢字で書いてみて下さい。正しく書けましたか?
問題の漢字には「衤(ころもへん)」「礻(しめすへん)」がそれぞれ使われています。「衤」と「礻」では、点ひとつの違いなのでいざ書こうとすると迷ってしまいますね。
迷わないためには、その意味を知っておくと便利です。簡単な覚え方ですが、「衤(ころもへん)」は衣服のえりもとを、「礻(しめすへん)」は神様を祀るときの祭壇を表しています。したがって、これらの部首がついた漢字には、おおまかに言って次のような使い分けがされているのです。
「衤」・・・主に服装に関する言葉 袖(そで)、襟(えり)、袴(はかま)など
「礻」・・・主に神様に関する言葉 礼、祝、福、祈、祥など
これで最初の問題の漢字は迷わず書けますね。正解は「初」と「祈」です。漢字の由来にもその意味が表れています。「初」は漢和自連の部首では「刀」部に分類され、衣服を作るときに最初に刀で布を切ることを表しています。「祈」は幸福に近づくことを神に願うことを表したものです。
「衤」と「礻」、点ひとつでこれだけ意味の違いがあるなんて、面白いですね。